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マサトヰシグロシャムロック「G」@100年の共産党

グラビアアイドルのDVDをレビューしていくブログ。

杉原杏璃「杏Lover」(I―ONE、監督:中村直彦)

 芸能事務所「フィットワン」には、多数のグラビアアイドルが所属している。
 この事務所で今最も売れているのは吉木りさ…それは疑いようもない。ただ私は、事務所の大御所である乙葉を除けば、これから紹介する杉原杏璃こそが実質的な大黒柱だとみている。
 AKB48が席巻する雑誌グラビア界で、杉原はかなり敢闘している部類に入る。『漫画アクション』では、隔週雑誌でありながらほぼ2〜3号に1回は表紙・巻頭グラビアに起用されているし、大メジャー誌『週刊少年マガジン』にも堂々の巻頭グラビアを飾ってみせた。こと紙媒体に関しては、先輩の吉木をしのぐ活躍をしていると言って良いだろう。
 杉原はかつてスターダストなど大手事務所に所属しており、フィットワンではいわゆる外様の存在である。しかしその豊満な肢体を存分に生かしたグラビア活動は、れっきと乙葉、大原かおり、佐藤寛子といった先輩方の系譜を引き継ぐもので、堂々の事務所エース格だと私は思う。

 前置きが長くなったが、今回紹介するのは杉原が2010年に発表した「杏Lover」である。『SPA!』の「グラビアン魂」でみうらじゅんリリー・フランキーが「アニメに出てくる女の子そのもの」てな趣旨の絶賛を杉原にしていたが、彼女はとにかくフォルムのインパクトが強すぎる。その分かりやすさがあるから紙媒体で活躍できるのであろうが、私自身、作品を見るまでは杉原がどんな感じで話し、動くのか想像できなかった。
 果たして観賞してみれば、非常にいい意味で裏切られた。紙媒体にとどめるにはもったいない、彼女のグラドルとしてのスキルや魅力を存分に感じることができたからである。

 注目すべきポイントは3つあると思った。
 1つ目は、杉原の声。想像よりも甲高く、若干鼻にかかった色気のある声の持ち主である。話し方は「…だねえ〜っ」というふうに語尾を伸ばしぎみで、ぶりっ子ぽく聞こえる人もいるかもしれない。
 ただ作品の中では、うまく自身の声や話し方をセクシーな表現に生かしていると思う。冒頭のチャプターが象徴的だ。白の下着姿で寝ている杉原に、彼氏が綿毛でくすぐっていたずら。首筋などをのけぞらせる杉原の色っぽいリアクションに伴う、「うん…ふぅ〜ん」という鼻声が絶妙なスパイスを利かせている。
 バランスボールと戯れるチャプターでは、ボールに背中を預けてブリッジのような体勢を維持するために「アッアッ」と小刻みにあえぐのがエロい。ネコ耳のラムちゃんルックに挑戦したチャプターでは、「ダ〜リ〜ン、こっち来るっちゃ!」という赤面モノのセリフをかわいくこなしてみせた。

 2つ目は、杉原の指。そのグラマーからは想像がなかなかつかないほど、細くてすらっと長い指をしている。指がきれいなこととIVに何か関係あるのかといえば、結構ある。IVではシャワーシーンとかで、グラドルが自身の体に触れるシーンが少なくないからだ。風呂場で泡まみれとなった杉原が、そのしなやかな指を胸の谷間に滑り込ませながら洗うさまは迫力がある。
 また恋人とのドライブデートのチャプ。目的地に着いた直後なぜかエッチな雰囲気となり、杉原は車のギアを弄ぶようにいじり始める。IVによくある疑似的行為の一種であるが、監督の中村はわざわざ2回に分けて、杉原のギアへのフィンガーアクションを撮っている。杉原の長い指が醸し出すエロさに対する確信犯の演出だろう。

 3つ目は、セクシー演技のうまさである。風呂場で恋人の体を洗う、おなじみ疑似的行為のシーンがあるが、この場での演技のエロさはIV界3本の指に入るかもしれない。あと2本には誰が入るかと言われると困るが。
 両手で擦る動作の滑らかさ、胸の谷間を強調させながらいたずらっぽく上目遣い、「ど〜お〜、気持ちいい〜〜?」と悩ましいささやき…。これらの要素を凝縮させた演技がエロくなるのは必然のことで、ベテランならではの安定感を感じさせる。車中や風呂上がりの場面では大胆な開脚を見せている。

 その日本人離れしたルックスへの先入観から、今作を見るまで、私は杉原に対して「食わず嫌い」なところがあった。しかし実際見てみれば、彼女が非常に高いスキルを要したグラドルであることが分かり、29歳という年齢ながら第一線を張り続ける理由も理解できた気がする。
 今では個人的に、もっと売れてほしいと願うグラドルの一人だ。