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マサトヰシグロシャムロック「G」@100年の共産党

グラビアアイドルのDVDをレビューしていくブログ。

『SPA!』の「グラビアン魂」にて上村知之登場!

 『SPA!』最新号(3月20日号)のグラビアコーナー「グラビアン魂」に山口沙紀が登場している。

 グラビアの内容もさることながら、目を引いたのはコーナーのホストを務めるみうらじゅんリリー・フランキーの対談だ(雑談ともいう)。
 何しろ被写体の山口そっちのけで会話は脱線し―それは毎度のことではあるが―参考資料として観賞したDVD「願望図鑑」の話題、ひいてはこれのメガホンを取った監督の話題でひと盛り上がりするのだ。この作品の監督とは、言うまでもなく上村知之である。

 そもそも対談の導入からして、リリーが「今回の山口さんの資料は、前に見た『願望図鑑』シリーズらしいですよ」である。あくまで出演DVDは参考資料でしかない扱いの「グラビアン魂」で、作品名が出ること自体珍しい話である。
 果たして、2人は山口版「願望図鑑」にしばし見入る。「…もう、着エロかどうかなんて、だんだんどうでもよくなってきたね」(みうら、以下M)「(IVと着エロの境界について―引用者注)考えても意味がないってわかってきましたし」(リリー、同L)などと絶句しつつも、話題はいつしか面識もない上村の監督像を詮索し始める。ちなみに、文中では上村の名前は一切出てこない。
 一部始終をピックアップすると、以下の通り。

 M「大きく分けてさ、これは、『やってないAV』ってジャンルだもん」
 L「(DVDの表ジャケを見て―引用者注)しかし、この田舎トルコみたいな服、久々に見ましたね」「おっさんが夢みた『湯女』っていうのが、これなんでしょうね。監督が年配なんですかね」
 M「温泉の水面すれすれで股間つきだす、『栄光の湯マン』もやってくれてるしね」「やっぱりこの監督、昭和のセンスで、わしらの願望かなえてくれるねえ」
 L「増村保造の映画に、かなり影響されてるかも(笑)」
 M「チョビひげにベレー帽かぶって、メガホン持ってるんじゃないの?」
 L「きっと、この監督は、『映画』と書いて『シャシン』って読みますよ」
 M「会ったこともない監督の話ばかりしてるよ(笑)」「(今回の撮影について―引用者注)いっそ、この監督に撮影も頼む?」
 L「でも昭和のクルーですから、照明さんも音声さんも、ベテランのじいさんたちが全部くっついてきますよ(笑)。記録係のおばちゃんが40年来の愛人だったり(笑)」
 M「好きだなあ、この監督。オレと下着の趣味も近いし、セックス風のシーンでバックが多いのも、オレの願望と同じですね」

 いかがであろうか。雑談の体を取りつつ、みうらとリリーという百戦錬磨の2人が上村演出に絡め取られていくさまがよく伝わるのではないだろうか。
 対談の終盤では上村のことをわざわざ問い合わせたスタッフから、監督(上村)がまだ30代であるという客観的な事実が告げられる。みうら、リリーはしてやられたふうな発言をするという形でこの対談はオチがつくのだが、みうらがラストに「この監督に勝てるコンテが描けるかどうか?」とつぶやいたのが印象的だった。

 もちろん2人は山口にも(少しながら)言及しており、「彼女は作品への順応力がすごく高いですよ」(L)と的確な評価もされている。しかし対談の主役はまぎれもなく上村であった。今回、雑誌を読んで私は正直言って震えたね。
 まあ考えてもみたまえ。『SPA!』という老舗の青年情報誌の、雑誌の顔とも言えるグラビアコーナーで、IVというすき間産業の監督というさらにマニアックな話題で紙面の大半が埋め尽くされたのである。これを快挙と呼ばずして何を快挙と呼べば良いのか?そういう意味で、今回の「グラビアン魂」は、IV界において歴史的な位置づけを持つ内容と思うのである。
 ただ一方で、これ以上あまり監督の話題で騒がれてほしくないのが本音である。みうら・リリー対談であったように、「グラビアン魂」を上村が撮影するとか、みうら・リリー・上村で座談会を『SPA!』誌上で開くとかは勘弁していただきたい。IV演出家のトップを行くと言っても過言でない上村が「バカに見つかる」(by有吉弘行事態だけは、ぜひとも回避したいので…。
 あ、あと個人的には上村の年齢が「30代」というざっくりしたものでなく、正確に判明してほしかった。