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マサトヰシグロシャムロック「G」@100年の共産党

グラビアアイドルのDVDをレビューしていくブログ。

伊東まりな「Pure Smile」(竹書房、ノムラヨシキ)

 既に私は購入していたが、伊東の処女作である「ピュアスマ」が、どうやら廃盤になったという。

 ※作品を予約していた人のツイート

 まだ発売日から5日くらいしかたっていないはずだが、それほどの新作がこんな急に廃盤になるという事態は寡聞にして知らない。
 本人のブログをのぞいてみたら、10月27日に約1カ月半ぶりの更新。しかもその内容が「事務所と契約の件で話し合っている」とどうにも取り込み中の様子だが、今回の廃盤の件との因果関係は不明である。ネットでは「内容が過激すぎて本人サイドから苦情が行ったのでは」などの憶測も出ている。
 真相はともあれ、今回のレビューは、惜しくも購入を逃してしまった人の参考になれば幸いである。

 結論から言えば、非常に水準の高い内容だったと思う。164センチとタッパがあり、きゃしゃに見えて脱ぐと着やせ感が伝わる結構な巨乳、そしてお尻は大きくて丸みを帯びた美尻と個人的にスタイルについては申し分がない。
 カメラワークも作品全体を通じて均整が取れている。胸、尻、股間の接写のバランスが良い。同じノムラ演出で、こちらが疲れるほどに開脚股間の接写が見られた松岡里英の新作「彼女には秘密がある」とはかなりの違いがある。とはいえ表パケのY字型水着では正面からの広角開脚、ウエディングドレスのシーンではうつ伏せからのL字開脚やあお向けでパンツのアクセサリーをいじる様を粘り強く接写している。
 胸への演出は、下半身に比べると若干見劣りはするかもしれないが、風呂場で眼帯ビキニの胸をみっちりセルフ洗いとか、ウエディングドレスで四つん這いになってからの縦揺らしなど要所は押さえてあると思う。

 屋内での灰色のハイレグワンピース水着、車内の緑ビキニのシーンがかなり印象に残った。灰色ワンピではソファのひじ掛けに体の正面、体勢変えて後ろ向きにまたがる。定番のポーズだが、ローアングルから画面いっぱいに超接写した尻はまさに絶景であった。正面に向き直っての股間接写も、本人の恥ずかしそうな表情―処女作とあって全体的に表情づくりはぎごちないが、それがいい作用をしている―と相まってグッドだった。
 車内のシーンも見応え十分。シャツ、ミニスカを脱ぎつつ、「うふふ…」と意味ありげの笑みを浮かべてスティックタイプの飴を口に含んだり舐めたりしながら後部座席で四つん這いの体勢を取る。飴を舐める顔を映し込みながらの尻接写は、これまた松岡の「Pure Smile」の名場面をほうふつとさせた。シートへの胸乗せ、シートベルトを利用しての開脚と演出にもメリハリがついたチャプターであった。
  
 個人的に白眉だと思ったのは、本編のラストであるセーラー服脱いで白ビキニのベッドシーン。主観映像の彼にまたがった体の伊東が、上半身を上下に律動させる。初めはいたずらっぽい笑みを浮かべていた伊東が、やがてメガネの奥の目をトロンとさせながら動きを激しくさせる。あごを上げて背中を後ろに傾けるのがそそる。
 そこへ畳み掛けるように、あお向けに体勢が変わる。ソックスを片足を使って妖しく脱いでみせたその直後、壁に足を付けて小刻みに上下運動を開始。ここでの伊東の演技が振るっている。聞き取れないが小声で、彼女にのしかかっているであろう主観映像の彼に何かを話した後「いや…」と拒絶するリアクション。しかし腰の上下動はどんどん激しくなっていき、伊東は「ハアッ…」と切なくあえぐ。
 顔を軽くのけぞらせながらメガネを外し、潤んだ目をカメラに向けて本編は終了する。その表情は19歳のそれとは思えぬ圧倒的な色気に満ちており、ラストの余韻を醸し出していた。このチャプターだけでも、作品を見る価値はあったろう。
 
 以上、伊東の「ピュアスマ」に対する感想はこんな感じである。過激さという点で言えば、先に書いたように股間開脚に執着した松岡の新作の方に軍配が上がるだろう。しかし伊東の方が、よりIVとして演出的に洗練されている印象があり、個人的にはこちらの評価のが上である。ギルド内では上村知之、安倍雄治、加納典譲らの後輩格に位置するノムラの作品はそんなに数多く観賞してきたわけでないが、私の狭い見解ながら彼の監督作品ではおそらく過去最高の内容だと思った。
 それぐらいの良作なのに、廃盤の憂き目に遭うとは…。ノムラの無念に思いを馳せるばかりである。