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マサトヰシグロシャムロック「G」@100年の共産党

グラビアアイドルのDVDをレビューしていくブログ。

壇蜜「色職」(I―ONE、中北直)

 先日BD(ブルーレイディスク)についてつらつら考えを書いたが、今回はそのBDを初めて取り上げたレビューになる。
 4000円台が当たり前なBD版をあえてDVD版と同価格で売り出す…2月発売分からそういう豪気な商売を始めたラインから発売した壇蜜「色職」。メーカーから2本同時発売したうちの1本(他方は「ニンフォドリーム」)だ。

 もはや説明不要の存在となった壇だが、私が彼女のIVを見るのは今作が初めてであった。今年は爆発的なメディア露出をしていることで世間的には「ポッと出」の印象があろう彼女だが、実はデビュー以降10枚近いIVを出しており、グラドルとしては中堅どころなのである。

 「色職」の壇演じる主人公は零細会社の派遣社員。実は愛人関係にある「社長」の指令で家庭教師だの水泳指導員だのに派遣されるのだが、行く先々で彼女が目もくらむような性のたわむれにふける羽目に…といった官能小説ぽい内容。
 その一つ一つを取り上げると私もブログ読者もゲップが出て来そうなので、印象に残ったシーンをいくつか書き継いでみよう。

 まず冒頭から出て来る家庭教師のシーン。炬燵で生徒と対面している壇が、その炬燵の内部で太ももを愛撫される。やがて炬燵の外で白下着姿の壇が尻を謎の手に弄ばれるのだが、その光景をふすま越しに母親が見ていたという展開が。
 母親の視線に気づいた壇は、一瞬ではあるがニヤリと妖しい笑みを浮かべた。そしてまるで母親に聞かせるかの如く、再び生徒の愛撫にうめき声を上げる…。
 ほんの短い場面だが、非常に印象的な壇の演技だった。他人に見られているのを知って、あえて快楽に溺れた様を見せる。私はあんまり観賞経験がないが、何だかロマンポルノでよくありそうな演出だ。また役柄にある「ミステリアスな悪女」のイメージを壇が端的に表現しているとも思えた。

 壇が喪服姿となるチャプターでは、その家の主人から襲われ、半ば強引に太くて長いソーセージを口に押し込まれる。見ているだけでえづきそうだが、むせなかったところが壇のプロの所以か(何のプロ?)。時折肉にそっと手を添え、舌の腹で擦りつけるなどしながらソーセージをねぶる。
 個人的にはもう少し首の動きが激しければという注文はあったが、ラストに「プチュ」と音を立てながらソーセージと舌の間に糸を引かせていたところに壇の実力の高さを感じさせた。

 そして作中で最も異色であろう「ロデオマシーン」が登場するチャプター。あることから壇は愛人である社長からお仕置きを受ける。手首を拘束された変形水着姿の壇をなぶる拷問具として出されたのが、このロデオマシーンというわけだ。
 まあロデオマシーン開発した人も、こういう目的で使われるとは露ほども考えていなかったろうな。ヘタすりゃお笑いチャプターの危険性もあったが、どうしてどうして。不規則な振動に対し戸惑いつつも、徐々にくぐもった声を漏らし始める壇、その反応を見て機械の速度を上げるボタンを連打する謎の手。見ていて妙に緊迫感の伝わる展開だ。
 やがて壇の体は汗みどろとなり、「ああ…いい…」「き、きもちくなってきちゃった…!」と乱れる。水着の生地のぬらついた股間が大きく接写される。ここまで熱演をしてくれりゃ、ロデオマシーンも本望ではなかろうか。賛否両論あろう作品の象徴をなす名(迷)チャプターである。
 実は中北、「色職」と同時期に発売された伊唐みよ「恋泥棒」(晋遊舎)にもほぼ同じ役割でロデオマシーンを投入している。この健康器具の登場は、今後もあるのだろうか。壇や伊唐のような「いかにも」な演技のできるモデルでなく、清純派っぽいグラドル相手に使うならどんな演出になるのか興味深いが。

 この作品の評価については、まあ「個人的ランキング」の対象外ですなやっぱり。ただ着エロIVは衣装の奇抜さだけで演出・構成がどうも引きつけないという先入観がこちらにはあった(だから着エロはIVの主流から外れたと考えている)ので、それを突き崩すような質の高い作品であったと思う。
 接写をキッチリやれていたのは一番の評価ポイントに挙げておきたい。この前月に同じラインから発売した川村ゆきえのBD「Melty Snow」(監督は同じ中北)は、昨年出た「恋、あなたと…」(これもライン・中北)よりかは接写の点で物足りなさがあったもので。
 壇がモデルだったこともプラス材料だったろうが、「BDだろうが知ったこっちゃねえ!」という接写に対する心意気は非常に感じ取れた。ぜひ後続のBD作品も大胆な接写をお願いしたい。