グラドル事務所の老舗、イエローキャブで芽が出ず退所し、「グラビアをやりたい」という理由でなぜかSKE48に加入。じゃんけん選抜でのビキニ披露で少し脚光を浴びたが、それでも雑誌グラビアでの露出は控えめなまま今年の夏グループを卒業。グラビアアイドルとして本格活動を始めた佐藤の2ndイメージである。
本作品を端的に評するなら、上半身と下半身とで著しくサービスが違う、という点だ。何のこっちゃと思われるだろうが、その点がグラドルとしてやっていく上で致命的な欠点となっているのではとみている。
まず良かった点から言うと、チャプター10の風呂場で眼帯ビキニ。ここでは素手で90cmのバストを下から突き上げ揺らしている。両方の胸、片方の胸とバリエーションを変えてリズミカルに揺らすさまは作中で最も見ごたえある場面の一つと言えよう。突き上げているうちにビキニがずれて、下乳がかなり露出されだしているのもポイントだ。
(いずれもチャプター10から)
しかしその後はいただけない場面が散見される。体を折り曲げ、右足を洗うシーン。通常の作品なら開脚した股間にカメラがズームしていくのだが、中北のカメラは一切その気配なく、股間は引き撮りに終始していた。尻洗いの方も、棒立ち状態の角度のない尻こそ接写しているが、突き出すような角度のあるポーズはカットされていた。後半に行くにつれて失速したという点で、非常に損をしたチャプターになったと言えよう。
(同上)
下半身のサービスという点では、股間の方は尻に輪をかける感じで劣悪になっている。
屋内プールが舞台のチャプター8では、下乳が見える+かなりの鋭角なハイレグワンピース水着を着用している…のだが、上半身のカットをつぎはぎしたような演出が連続し、下半身の切れ込み具合が全く分かりにくい内容となってしまった。尻をカメラに突き出したカットでも背中メインで撮っており、不自然さが漂った。チャプター終わり、画面がブラックアウトする寸前で「あ~これくらいハイレグだったんか」とようやく認識できる内容である。
(いずれもチャプター8から)
チャプター3のバランスボールでもその辺は同様で、開脚しながら上下運動しているのにカメラは上半身固定、股間へのアプローチは引き撮り限定という次第であった。
(チャプター3から)
佐藤の作品は1stも観賞ずみである。1st「インディペンデンスデイ」(イーネット、ノムラヨシキ)ではラストのチャプターで白スラックスの尻を突き出しながらエロい雰囲気を出して飴舐めをしていた場面が印象深かった…のだが、今作はお口の演技で幾分後退したように見受けられた。
チャプター4の棒アイス舐め。上目遣いしながら舌を突き出して棒の先端を舐め上げる。それ自体は悪くないが、演技がそれ一辺倒なのがいただけない。「分かっている」グラドルなら根元を舐めたりディープスロートしたりとお口の演技にバリエーションがあるのだが、今作の佐藤にはそれが乏しかった。
加えて、前作にはなかったこととして、舐めている合間に照れ笑いを浮かべているのが散見され、ここはマイナスポイントにせざるを得ない。「私はアイス舐めているだけですよー、エッチな感じに受け取られると困りますよー」とアピールしてるような、グラドルとして腹くくれてない感じを出しているようでなあ。その辺の引っ掛かりは、チャプター9の飴舐めでも同様に感じる。
(いずれもチャプター4から)
佐藤へのダメ出しはまだある。それは1stに引き続き、アイドルDVD定番中の定番というべきマッサージが今作もなかったという点。マッサージ演出を得意とする中北演出でもないとなると、彼女はマッサージが原則NGということであろうか。だとしたら、グラドルとして活動していく上でかなりのネックになるであろう。
またこれも風呂場での定番である「彼氏の体を洗う」ていのシーン。こちらも1、2作目ともなかったのが非常に気になった。同じくSKE48を卒業した加藤智子も、同様にマッサージ、彼氏の体洗いが1、2作目ともなかった。事務所によってNGラインの高い低いはあるのだが、元SKEのNGラインは今のところトップクラスの高さにあるといえる。
現役組ならともかく、卒業した子がこれほどNGライン高くてやっていけるのかね。オタしか相手にしないならそれでいいのかもしれないが、グラビアファンは変化のない作品を出し続けるモデルには厳しい。まあ私個人は秋元グループがグラビア分野で幅を利かせるのはご勘弁願いたいと思っているので、佐藤や加藤らがこのままのクオリティーの作品を出し続けてバッシングを浴びるのなら、そこはやぶさかでもないのですが。