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マサトヰシグロシャムロック「G」@100年の共産党

グラビアアイドルのDVDをレビューしていくブログ。

佐藤衣里子「甘~いサトウはお好き?」(イーネットフロンティア、加納典譲)

 グラビアアイドルのサトウエリコ…と言えば元イエローキャブ所属でスラリと伸びた手足と巨乳、加えて軟体を生かした優れたポージングで一時代を築いた佐藤江梨子を思い出す御仁も多かろう。今年1月にブラジル人男性と結婚・妊娠を発表して世間を驚かせたことは記憶に新しいところだ。

 そのサトエリと同名の芸名で、果敢に芸能活動を展開しているグラドルがいる。これも老舗グラドル事務所ワンエイトプロモーション所属で、レースクイーンやモデルを主体に活動する佐藤衣里子だ。今回取り上げるのは、彼女にとって約2年ぶりのリリースとなるセカンドIVである。

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 いきなり本編のラストから話を始めて恐縮だが、最終のチャプター9。ラストシーンで佐藤は「どんなフェチが好き?」と問いかけている。そのセリフが示すように、作品はフェチシズムを前面に押し出した内容だと把握できる。監督の加納は昨年「フェチシスト~美脚」(イーネットフロンティア)で森江朋美、「フェチシスト~美尻」(同)で星野夏海を手がけているので、今回の佐藤もそのカテゴリに属する作品ではないかと考えるのは流れとして難くないとは思う。

 しかし、結論から言えば、全体的にフェチシズムを充足させ得る内容とは言い難かったように思う。なぜかと言えば、フェチシズムを感じさせる演出をするには、外せない勘どころと言ってよい接写が、十二分に駆使されたとは言えなかったからだ。

 

 まず接写で良かった点を挙げる。水色下着でベッドに横たわる佐藤の姿から始まるチャプター1。彼氏の差し出した飴玉に、うつつ状態の佐藤はあお向けでくわえ、舌の腹で飴玉をしごき上げる。頭を上げて上空の飴玉にしゃぶりつく姿は、ピンと張った首筋込みでエロスを感じさせた。

 

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(チャプター1から)

 彼氏のくすぐりで目覚めた佐藤は、あお向けのまま両足を挙げ、股間を強調したポーズで作中の彼氏のみならず、視聴者をも誘惑してみせる。開脚した太もものすき間から佐藤が顔をのぞかせるさまが、マニアックなエロスを感じさせる。

 

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(チャプター1から)

 そして作品中盤のチャプター6。ワゴン車内で両手両足を拘束され、もがく佐藤の姿から始まる。臨場感あふれる導入だが、実際は拘束された両足を体操のようにバタバタさせるだけのカットが続いて緊張感に欠けるなどの難点がある。

 しかし後部座席であお向けの佐藤が両足を上げ、股間を強調するように自らの両手で内ももを開かせるカットがよい。羞恥プレーぽくて。ブラックアウト直前に「どう、満足した?」と言いたげにニヤリと微笑を浮かべるのも、そそるものがある。

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(チャプター6から)

 しかし、これ以外のチャプターは、どうにも不満な点が目立つ次第だ。

 まず風呂場が舞台のチャプター2。このシチュエーションでは定番のベージュ下着に身を包んだ佐藤は、湯船の中でうつ伏せとなり尻を水面に浮き沈みさせる。

 次のカットではあお向けとなった佐藤が映るのだが、ここがいただけない。腹筋を使って湯船の中で体を上げ下げしているのだが、これは「グラビアン魂」のみうらじゅんリリー・フランキー言うところの「栄光の湯マン」を実践しているシーンだ。

 要は湯船にたたえたお湯の中で、水面に股間を浮かせるという現代IVにおいて定番とも言える演出なのだが、今回の佐藤は上半身のカットだけで終了している。しかも上半身のカット自体5秒ほどしかなく、苦言を呈せざるを得ない。

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(チャプター2から)

 またチャプター4では、ホテルの部屋にて彼氏のマッサージが展開される。これも股間の責めが甘い。冒頭にM字開脚の太ももを愛撫した後、謎の手は四つん這いの尻やあお向けの胸を時に優しく、時に荒々しく揉み立ててみせる。これはこれで見どころではあるのだが、股間周辺の責めが冒頭だけで終わったのは非常に残念なところだ。

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(チャプター4から)

 また、本編チャプターが9つしかないのにも関わらず、チャプター7のように毛皮をまとってだらだらとカメラの前でポーズらしくないポーズを取り、デカいBGMがかかりまくる「捨てチャプター」を設けた。この辺も個人的にはマイナスポイントだ。

 

 ただ佐藤自身のグラビア技術には、将来性を感じさせるものがある。セリフ回しはハッキリ言って棒読みだが、自分をエロく見せる演技の勘は悪くない。

 特典ではM字開脚をしながらの棒アイス舐めを披露。上目使いで棒をディープスロートしたり、根元からたっぷりと舐め上げたり。時間こそ短いが、演出意図をよくくんでいることが分かる満足度の高い演技であった。

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(特典映像から)

 こうしたポテンシャルを含め、今後の佐藤には大いに注目したいところである。何しろ、現在のグラビア界に佐藤のようなタイプは非常に希有だからだ。面長、長髪、色黒、そして低音の声。グラビア分野のみならず、何かとロリ系が持て囃される芸能界で、まるでバブル期のキャンギャルを思わせるような野性的な大人の女性を想起させる佐藤のフォルムは、まことに貴重だと思う。

 このレビューで私なりに語った長所をぜひ伸ばしていただいて、佐藤には次回作でさらに飛躍していただきたい。

 

(2015年6月9日、記事および写真を一部追加・修正しました)