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マサトヰシグロシャムロック「G」@100年の共産党

グラビアアイドルのDVDをレビューしていくブログ。

柏木美里「恋愛症状」(リバプール、加納典譲)

 ちょっと実験的にだが、IV作品のキャプチャー画像を張りつけながらレビューを書いてみる。
 IVレビューブログではごく一般的に使われている手法だが、これまで私はあまりキャプを張ってレビューを書くやり方に手を付けるのは気が進まなかった。

 理由は主に3つある。
 1つ目は、「やるのがメンドクサイんじゃないか」という点。キャプ作成には専用ソフトがいるのか、外付け機器が必要なのかと思っていた。そしたら私のノートパソコンにキャプ作成のツールが備わっていることが今さら判明。やり方も簡単なので、ある新作IVで試してみたらすんなり作成できた。これで1つ目の理由はクリアした。
 キャプ作成を渋る理由の2つ目は、著作権法の関係で何かややこしい事態にならねえだろうかという不安があったこと。いわゆる「引用の原則」ですな。まあこれも、他のレビューブログを見るだに1本の記事で数十枚のキャプを張っているところがあるから、そんなに心配することないのかなと。そんなベタベタ張るつもりもないし…ということで2つ目の理由もクリアしました。
 あとは3つ目の理由だが、キャプを取り入れるとすると、これまで固定化してきたレビューの書き方も練り直ししなきゃいけなくなるだろうなということ。今まではダラダラ2000字程度の駄文を書き連ねていたけど、キャプを張るとなればそのキャプを元に文章考えなきゃならんからなあ。メンドくさいよやっぱり。
 ただその辺は、それこそ冒頭に書いたように実験として試行錯誤しながらやってみようと思う。いささか古いが、清水の舞台から降りるつもりで。

 さてその割にはこれまでと同じように前置きをダラダラやってきたが、記念すべき新機軸レビュー第1作は柏木美里の新作「恋愛症状」である。先ほどの「キャプ作成を試した」IVが本作ということだ。

 舞台は信州。ある病院に勤める看護師・柏木が1人の男性と思いがけない出会いを果たす。男性にはかつて柏木にうり二つで、病気で世を去った恋人がいた。柏木は男性から、なくした彼女と果たせなかった温泉旅行に一緒に行ってほしいと唐突な申し出を受け、承諾する…。


(チャプター4)

 このあらすじは裏パケでも紹介されているが、これを発売前に読んだ私は妙に嫌な予感がした。今回の監督は初めて柏木を担当する加納。IV界では一線級の演出家である彼だが、ここ最近は結構な頻度でドラマ性を強調した作品を多く撮っているのが気になったのだ。
 個人的にはドラマ性のある作品でも、IVらしくセクシーイメージ映像をきっちりと主体に撮っていれば文句はない。しかし学校を舞台として甘酸っぱいラブストーリーを描いた斉藤雅子「あの日の雨を忘れないで」高橋まい「春のシルエット」(ともにギルド)などの最近の加納作品を見ていると、どうもドラマ部分に比重を置きすぎな気がするのだ。
 そして今作の柏木。看護学校を卒業した彼女らしい人物設定こそされているが、果たしてどこまでIVに生かされているか…。

 結論から言えば、昨年の個人的IVランキング準優勝(「逢瀬」)に輝いた彼女にしては非常に残念な内容だったと言わざるを得ない。決して駄作ではないが、これまでコンスタントに良作を世に送り出してきた実力者・柏木としては物足りない出来である。
 まずナース服がお目見えするチャプターについて。これはチャプター2、4でそれぞれ白衣をまとった柏木が登場する。どちらのチャプターでも四つん這い、ソファノひじ掛けを活用した開脚股間を接写するなど一通りのセクシー演技こそ見られる。


(チャプター2)


(チャプター4)

 しかし全体的な演出面で注文せざるを得ない。双方のチャプともに柏木が無言のまま脱衣やポージングをしている構成で、非常にシチュエーションに入りづらいものとなっている。やはりその手の制服を身につけているのだから、人気のない空き病室で睦み合うとか、自宅で制服を着て彼に見せてイメージプレーにふけるとかいった、IVならではのシチュエーションが皆無なのには首をひねった次第だ。

 柏木が携帯した包帯でけがをした男性の指を処置する場面(チャプター3)がある。


(チャプター3)

 さすがの経歴を思わせる手際で、見ていて感心したが、そうした「昔取った杵柄」を見せる場面が違うように思う。私はもちろんのこと、多くの視聴者が見たいのは「白衣のエロ天使」の異名を持つ柏木の妖艶な演技であろう。

 しかしその柏木の演技自体も、過去作のように水準の高いセクシーを表現しきれていないような気がした。車内でのローアングルに迫るカメラへの尻押しつけ(チャプター3)や、四つん這いの尻を高く掲げてのマッサージ(チャプター7)などいい演技はあるにはあるが、単発に終わった印象だ。


(チャプター3)


(チャプター7)

 この辺、柏木の表情でポイントが若干落ちたように思う。柏木の持ち味と言えば、臨場感あふれるセクシー演技。「放送禁止」での車内シーンなどは、「くだまき八兵衛」でVTRを見た名倉潤をして「カメラマンとやったやろ」とまで言わしめた。
 今回の柏木は、そうした一種の狂気すら感じさせる演技を見せずじまいだったように感じた。もともとの作品設定によるところもあるとは思う。
 今作は言ってみればある種「三角関係」(男性―亡くした恋人―柏木)を描いた純愛ドラマであり、主人公はこれまで柏木が多く演じてきた愛人役が似合う小悪魔キャラとは一線を画す。そういう意味では柏木は忠実にキャラを演じたともいえるが、IV的にはやはり失敗、設定ミスだと思う。

 柏木の得意なシチュエーションである風呂場(チャプター7)は湯船に使った場面だけで大半を費やし、「密会」で大いに実力を発揮したアイス舐めは今作なし。「逢瀬」で度肝を抜いた四つん這いの体勢からのキレのある腰振りは、チャプター9での1回(一振り)のみに終わるなども不満だった。


(チャプター9)

 こうなってみると「恋愛症状」というタイトル自体、名前負けのような気さえしてくる。何だか酷評になってしまったが、『週刊ポスト』で佐々木心音、橋本マナミと並んで「ポスト壇蜜と呼ばれるほど「エッチなお姉さん」的な注目を受けている柏木の魅力を生かし切れなかったというのが率直な感想である。(※)

 というわけで当ブログ初のキャプチャー導入レビューを書いてみたが、どうだろうか。アップしたのを見て、改めて今後に向けて研究していきたいと思う。

(※)ただ今年23歳の佐々木を「お姉さん」に位置付けるのは、少々疑問だった。新卒社会人の年齢だぜ。