無料カウンター

マサトヰシグロシャムロック「G」@100年の共産党

グラビアアイドルのDVDをレビューしていくブログ。

館恵美「絶対ナイショ」(竹書房、監督:上村知之)

 さまぁ〜ずMCの深夜番組「さまぁ〜ずのヤリタガーリー」(TBS系)8月4日放送分にて、複数のグラビアアイドルがゲスト出演した。
 さまぁ〜ずの三村・大竹とオードリーの春日が、「たるんでいる」グラドルに千本ノックを浴びせてしごき、根性をたたき直すという趣旨だ。番組の冒頭、3人が「アイドルしごきて〜な〜」と歓談しているのが妙にウケた。
 マネジャー役の博多大吉に促される体で、その企画に出てきたの1人が、館恵美(※1)。「たるんでいる」と言われた割には「リップクリームの蓋を鼻の穴で開ける」「ドラマで共演した俳優に温泉旅行(!)を誘われ応じる(!!)が、その俳優が直後に別の女優とフライデーされたと知る」…など鉄板のネタを披露していたのが目を引いた子である。

 そんな館が、さまぁ〜ずと春日の前で出演したDVDのこぼれ話を紹介する。この春に発売した「絶対ナイショ」のことだ。
 「ノリで何でもやってしまう」という彼女は、バリ島で行われたDVDの撮影で「乳首に泡だけを乗せる」というシーンを撮らされてしまう。何でもそのシーンは全く寝耳に水のことだったそうだが、スタッフに「展開でそうなるから」という一言ですまされて撮影に及んだらしい。なんだか、「願望図鑑」を髣髴(ほうふつ)とさせるエピソードではないか。
 当然、事務所もそうしたショットはNGだったという。番組のトークは、「当然、そのDVDはボツだったんでしょ?」というさまぁ〜ず・春日の問いに「『絶対ナイショ』というタイトルで竹書房さんから出ています」という館のすがすがしい宣伝で終わるというオチがつく。私はこのIVを見ていただけに、なかなか興味深い番組であった。

 さて、そうした前口上を経ての「絶対ナイショ」レビューである。
 全体的には、それこそ先にチラリと述べた「願望図鑑」のテイストを少し散りばめた内容となっている。DVD撮影でバリ島を訪ねた館。スタッフのものとおぼしきハンディカメラが、緊張と興奮が入り交じった彼女の姿をじっくりととらえる。
 こうしたメーキングの要素を本編に取り入れる演出というのは、決して珍しくない。しかし撮影が進むうちに、その手の作品とは一線を画していると思わせてくる。即席の更衣室となった水道つきの小屋、宿泊ホテルの寝室…そういった空間になぜか隠しカメラが備えつけられており、薄暗い画面の中で着替えたりリラックスしたりする館を納めているのだ。一体誰がこんなことを…見る者に疑問を抱かせながら、DVD撮影は進む。

 そして例の「乳首に泡」のシーンだ。再生開始から32分すぎ、その場面はお出ましとなる。実際に見てみれば、胸元の泡はビキニサイズに大きく泡だてているので、「乳首に乗せている」という先入観を持つと期待外れかもしれない。むしろ、股間を覆う泡の量が少ないことの方に心配してしまった。まあ下着は着けているんだけど。
 しかしスタッフ(というか監督の上村マターなんだろうな)、こういうショットが「展開でそうなる」って。不肖ながら、上村監督の作品は50作品以上見てきているけれど、「乳首に泡乗せ」演出があったのはこの作品と最上ゆきの「支配妄想」くらいよ。

 話がバタバタして申し訳ないが、この作品には盗撮の手法を盛り込んでいることは先に書いた。盗撮の演出は、現代のIVでは決して珍しくない。しかし、館にインタビューをしているIV恒例のシチュエーションで、隠しカメラが館の股間を盗撮していることには度肝を抜かれた。
 もともと、IVにおけるインタビューシーンというのは、そのモデルのファン以外の視聴者には捨てゴマという側面が大きかった。趣味だの特技だの、今後の目標だのをアイドルがキラキラ目を輝かせて語っても、こちらは平気で早送りしていたのがおおよその反応である。彼女らには申し訳ないことだが。
 それがどうだ。約3分間、館が初めて訪れたバリの印象などかなり長いことしゃべくっている間に、机の下に装備していた隠しカメラによる股間画像が随所に差しはさまれている。ボタンつきガウンのすそからのぞく白いパンツが、かなりの至近距離でとらえられているのがすごい。こういった演出は、AVではいわゆる「パンチラ盗撮もの」では定番であるのだが、これをIVで見ることに新鮮な驚きがあったものである。ネットによれば、股間盗撮は護あさなのIVでも導入していたらしいが…。
 股間盗撮はインタビューとは別に、食事中のシーンでも敢行されている。こちらは服のすそが長くて股間が隠れており、さほどのインパクトはなかった。(※2)

 ここまで書いてみて、なんとも「乳首に泡乗せ」だの「股間盗撮」だの、やたらにキワモノ評価されそうなことばかり俎上(そじょう)に上げてきたような気がしてきた。今さらフォローもなんだが、館のスラビアアイドルとしての資質や技量というのは非常に豊かなものを持っていると思う。
 海辺でのスキン塗りや風呂場での体洗いでは、手でしごかれる豊かなバストの柔らかそうな質感が伝わって良い。ラスト間際のベッドシーンではコルセットの下着姿を披露。汗みどろの体で雰囲気たっぷりに上半身を高速バウンドさせるさまは、こちらの妄想をかきたてるに十二分の演技だった。
 全編において館を追っていた隠しカメラの真相は、結局中途半端に終わってしまったのが残念だ。これが「願望図鑑」なら、成海舞のときのようにさらなる責めがあったことだろうが…。その辺の課題克服も込みで、上村演出による館の新作をリリースしてくれればと思ってやまない次第である。


 (※1)館のほかに出演した「たるんでいる」アイドルは、永作あいりとemiri。
 (※2)インタビュー中の股間盗撮は、特典チャプターでも見ることができる。